日本酒の歴史の中で学んだ「菩提酛」がすごく気になっていました。飲んでみたいなぁと思いを寄せていたら、ありました。静岡に。
歴史を遡るとまずは奈良の菩提酛をいただければと思っていましたが、好奇心が先立ち、気づいたら酒瓶を握りしめていました。
ということで、杉錦が有名な静岡県・杉井酒造の「菩提酛純米 八百萬」をいただいてみました。
精米歩合:70% アルコール分:13〜14度 酸度:+4 日本酒度:1.9 /酵母無添加/1回火入れ
知識の中では、酸が際立つお酒という先入観がありました。やはり、呑んでみないと実感が湧かないので冷酒からチャレンジしてみます。
非常に軽やかな酸がすっきりとお口の中に入ってきて、程よく切れていく印象。どんなお料理に合うのか考えながら、常温をいただきます。
冷酒よりもはっきりと酸の輪郭が際立ち、酒感も感じます。より酸のコクが引き出されたように感じました。
そして、ぬる燗です。若干の蒸気と共に、黒糖のような甘い香りが広がりました。口に含むと、熟成した果実のようなまろやかな酸味を味わえます。その後の燗冷ましはパーフェクトなくらい酸の個性が超まろやかになり、とても美味しかったです。
合わせる料理ですが‥・目には目を、酸には酸を。といえば、酢豚かなと思い合わせてみました。
酸の角が取れて、お互いを馴染ませるような食中酒となりました。酢豚の油分や旨味も引き出され、とても相性が良かったです。
優しくて美味しいなぁと思っている誉富士の味わいも奥底に感じられました。次回は、奈良の菩提酛や米違いの菩提酛をチャレンジしてみるのも面白い発見がありそうです。楽しみですね。
どのお酒も、お料理との相性も、人それぞれの好みや楽しみ方がありますよね。色んなシチュエーションの中、自分の感じたままを日々ご機嫌で楽しんでいければ良いのかなぁと思います。
この世に日本酒がある限り、探究心が尽きることはありません。
これからも、色んなお酒と出会っていきたいと思います!
今宵も美味しく頂戴いたしました。ご馳走様でした!
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