日本酒を求めて行動するたびに味わえる喜び。

遊び方

いつの頃からか私の中に日本酒レーダーが備わり、どこかに出かける機会があればすぐさまお酒っ!って反応しちゃうようになりました。

日本酒の銘柄はもちろんのこと、各地の酒蔵やおつまみ・日本酒イベント・日本酒に強い飲食店や酒販店など、その時の気分で楽しめる世界に足を踏み入れてしまったのです。それが、最高に楽しい。

全てがその瞬間の出会いと最適なタイミングに心を奪われてしまうんです。

そんな心躍る時間を共有できるよう、日本酒を求める旅へ出掛けてみたいと思います。

蔵めぐりの醍醐味を知る。

その名の通り、蔵めぐりは、いくつもの酒蔵を上機嫌でハシゴしていくことを云います。蔵に行くなんて敷居が高い!とか、初心者は話が出来ないんじゃないか‥とか最初の頃は思っていました。

しかし、そんな心の狭いことをおっしゃる酒蔵さんはいらっしゃらないと感じています。

蔵が密集している地域では、酒蔵めぐりのイベントが行われていたり、地域のマップを見ながら散策できたりと充分すぎるほど満喫できる場所もあるんです!

魅惑の灘五郷。

最近、お邪魔させていただいたのは、兵庫県神戸市や西宮市を中心とする灘区です。歴史的にも名高い灘五郷の名で知られている、酒呑みとしては外せない場所なんですよね。

白鹿や日本盛・大関など錚々たる顔ぶれが揃う魅惑のスポットでもあります。白鹿の酒ミュージアムで酒造りの歴史や様子を学びつつ、各蔵の試飲ができる場所を巡るのも心地の良い散歩コースです。

近隣の駅には案内マップやパンフが置いてあり、自分好みの酒を求めてふらふら彷徨えるとても素敵な場所でした。と、言っても回りきれないので、近いうちに再訪することを肝臓に誓っております。

ほろ酔い諏訪五蔵。

もう一箇所!以前訪れた長野の諏訪湖周辺を散策しながら、酒蔵を巡ることができる諏訪五蔵をご案内いたします。

舞姫・麗人・本金・横笛・真澄の5蔵を千鳥足で散歩できる、これもまた素敵な場所なんです。結構な人の波も感じながら、良い感じで酔っ払った記憶があります。酒器を見たり、関連グッズはもちろん、お土産(自分へ)の日本酒瓶を選んだりと、雪の中、ワクワクしながら楽しんでおりました。

はんなり伏見地区。

忘れてはいけないのが京都の伏見ですよね。なんと!およそ21蔵が伏見地区に集結しており、歴史の深さを感じさせてくれます。決まった場所に足を運ぶため、のんびりといろんな酒蔵を巡った経験はありませんが、鳥せいの焼き鳥をつまみつつ、いつか時間をゆっくり掛けて歩きたいと思っております。

男酒・女酒とは‥。

「灘の男酒・伏見の女酒」と酒飲みアンテナに引っかかるワードをよく耳にしますよね。高く評された歴史を感じさせる言葉です。

伏見の酒が女酒と評される所以は、桃山丘陵からの豊かな伏流水にあります。

カルシウムやカリウムを適度に含んだ中硬水で仕込むことにより、酸味が少なく、荒々しさが取れた滑らかな酒質になり、柔らかな味わいを造りだしてくれるのです。はんなりとした京都のイメージにぴったりの雰囲気ですね。

男酒の魅力。

ちなみに先ほど登場した灘が男酒と云われています。こちらは、マグネシウムやカルシウムなどミネラル分の多い硬水を使用しているためやや酸味が強く、新酒の時期は荒々しくもしっかりとした味わいが楽しめるのです。

この逞しい骨太の雰囲気も貯蔵により丸みを帯びる味わいとなるようなので、秋まで時間の経過を楽しむのも一つかも知れませんね。

それぞれの土地柄や歴史・水質など蔵めぐりでは学べることがたくさんあります!実際に足を踏み入れることで街の空気感も味わうことができ、とても豊かな気分になりますよね。

情緒あふれる楽しみ方の次は、勝負強い肝臓をお持ちの方に向けた日本酒イベントがあります。

全国を巡った気分になる日本酒イベントの楽しみ方。

日本酒は、一年を通して四季折々の季節を楽しめるお酒でもあります。冬から春にかけて、その年に仕込まれたお酒が、まるで春が芽吹くようにあちらこちらから顔を出しはじめます。

いわゆる新酒やしぼりたてと云われる日本酒たちのことです。この時期になると、お祭りのようなそわそわした雰囲気が漂い、呑み手も何となく、おぉそろそろですね。なんて知ったかぶってしまう気持ちになります笑。

新酒が店頭に並び始めるのはもちろんですが、各地でイベント熱が高まってくるのも楽しみなんです。2月4日の立春の日の朝に絞って瓶詰めされる立春朝絞りや、一般公開によるきき酒会が楽しめる全国新酒鑑評会・各県ごとの日本酒イベントなど様々な場所で日本酒愛が繰り広げられています。

これもまた楽しみ方の一つ。

まだ日本酒のことを何も知らないまま、片っ端からイベントに参加していた際、この全国新酒鑑評会の一般公開にふらりと出掛けてみました。ものすごい数の日本酒が立ち並んでいる様は、まさに圧巻であり、あまりの壮観さにふわっと口元が綻んだのを覚えています。

しかし、素人の私は早々に顔を真っ赤にしながら酔っ払いました。理由はただ一つ。本来は、口に含んだお酒を専用容器に外していくのですが、勿体なさすぎて全部いただきながら順を進めていたからなんです。

割と専門職が多いような厳かな雰囲気の中、一人だけふらふら色んなお酒が呑める〜と楽しんでしまったという若気の至りです。それでも、蔵元さんの思いの詰まった日本酒を味わえる貴重な機会を堪能できたことが喜びでもありました。

盛りだくさんのイベント時期に活動する。

さらに、春・夏から秋にかけても全国各県ごとの大規模イベントから、酒販店さんが主催するイベントまで調べれば調べるほど様々な催しが開かれています。おつまみ付きやチケットブース・限定酒の試飲などプレミアムな時間を過ごせる大人のワンダーランドが存在するのです。

新潟は蔵の数が多く、当時は2日に亘り参加できる酒呑みに優しいイベントでした。秋田は有名歌手の方がいらっしゃったり、福井はのんびりと電車で会場に向かいほんわかした気分になったりと様々です。

また、イベント数の多い東京では古酒専門の会やアル添酒を楽しむ会、若手杜氏による会などジャンル分けされた楽しみ方もできます。

呑み比べられる最高の瞬間!

このようなイベントの醍醐味はやはり呑み比べでしょうか。同じ蔵の使用米違い、例えば雄町と山田錦の純米酒をそれぞれ呑み比べてみたり、普通酒と大吟醸を呑み比べてみたり、日常で試すにはなかなか手間の掛かることがその場でサラッとできてしまうんです。

さらに、蔵元さんと直接話ができるので、そのお酒の呑み方や合うおつまみを聞けることがとても面白いんです。お燗を準備してくださる蔵もあり、それぞれのこだわりを充分に楽しめます。

ツウになった気分を味わう。

各県のイベントを体感してみると、それぞれ県ごとの個性や酒質の傾向、合わせる地域の料理やつまみなど面白いことが分かります。体験を通して知識の泉が湧くような、素敵な時間を過ごせるんですよね。勝手に通な気分を味わえます。

蔵めぐりや日本酒イベントは旅行が伴いますが、ネオンやのれんをくぐることで楽しめる日本酒旅もあります。

飲食店をはしごしちゃう遊び方。

近くの居酒屋やBARを訪ねてみるのも一つです。日本酒をメインに取り扱っている飲食店ですと、もちろんお料理にも合いますし、日本酒の個性や味わい方を学べる機会になります。

日本酒を全面的に出しているお店・お料理に合わせる日本酒を置いてあるお店・地域食と地酒を味わえるお店などなどバリエーションは無限大です。もちろん、コアな日本酒専門店や酒蔵直営のお店もありますよね。

静岡にも日本酒を専門に扱った歴史あるお店があり、少々のアテと全国各地の日本酒が取り揃えられております。濃厚な味わいの日本酒を熱燗でいただきながら、和洋折衷なお料理と合わせる居酒屋や、きき酒数種・おつまみセットのあるお店などもあります。

飲食店で味わう旅感覚。

これもやはり、お店の個性によって置いてある日本酒が違うんですよね。もちろんメニュー1つ取ってもそれぞれの趣向があります。要は、はしごをすれば色〜んな日本酒を飲み比べられるという旅感覚を味わえるのではないでしょうか。

今日の気分はここのお店だな。とか、今日はあの日本酒が飲みたいからあそこの店に行こう!なんて、自分の気持ちに素直に行動してみる。お酒も美味しい!お料理も美味しい!居心地も良い‥。なんて自分の好き!が詰まった最高の遊び方だなぁと思います。

ひとり酒も楽しいですが、友人と語りながら、もしくはデートでも好みを分かち合える喜びを感じられますよね。それに、2人や3人の方がお酒の種類を楽しめるのでは‥。という悪知恵がはたらいてしまいます笑。

まとめ。

日本酒をめぐって旅する方法は人それぞれ違うかも知れません。自分に一番フィットする遊び方を取り入れたいなぁと思っています。

Q.なぜ旅をするのですか?

A.はい。そこに日本酒があるからです!

即答できる方から迷いがある方まで、自分なりの楽しみ方で日本酒とお付き合いできたら嬉しいですよね。

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